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お誕生日ありがとう

オランダの学校の様子

田舎町でしたが、様々な人種の子どもたちが通っていました。

 

わたしは小学生の頃、父親の転勤で、約1年間オランダの小さな田舎町で暮らしていました。

 

ある朝、教壇に一人の子どもが先生と一緒に立っています。

先生が何か一言二言話したかと思うと、その子が全員にお菓子を配り始めました。

スーパーでよく見かけるような、チョコレート菓子です。

周りの様子を伺っていると、どうやら今日は、お菓子を配っている子の誕生日。

日本では考えにくいことですが、お菓子はその場で食べ、バースデーソングも歌うことなく、すぐに授業が始まりました。

 

ずっと、自分の誕生日は「お祝いしてもらうもの」と思っていたので、学校でお菓子を配ることも含めて、風習の違いに驚きました。

配られたお菓子は、市販のものだったり、手作りだったり。

お菓子を配ってもいいし、配らなくてもいい。

誕生日だからといって、特別チヤホヤされるわけでもない。

そんな一見素っ気なく感じるくらいの”おおらかさ”がいいなと思いました。

授業の様子

オランダ語はわからないので算数の時間以外はずっと絵を描いていましたが、先生に怒られたことはありませんでした。

 

自分の誕生日が近づくと、わたしもこのイベントに参加したくなり、アーモンドの生地に真っ赤なドレンチェリーがのった、ペンダントみたいなクッキーをたくさん作りました。

クッキーは、千代紙で作った封筒に包みました。

わたしは教室でたった一人の日本人。

1年で帰国することはわかっていたので、日本らしさが伝わるものをあげたいと思ったのです。

クッキー

『わかったさんのクッキー』のレシピでつくったクッキー。最近ドレンチェリーは見かけませんね。

 

みんなに配ると、

「mooi!」(いいね!という意味のラフなオランダ語。ポジティブな気持ちを表すときに何にでも使います。)

といって、中のクッキーはそこそこに、千代紙の封筒が大人気でした。

きれいに伸ばして、カバンにしまってくれた子がたくさんいたので、大成功?だったのでしょう。

 

子どもの頃は、「自分の誕生日を忘れていた」という大人の言葉を信じられない気持ちで聞いていましたが、歳を重ねるごとに、自分の誕生日へのワクワクは本当に薄れてしまいます。

「何が欲しい?」と目を輝かせて聞く娘たちの質問に答えられないでいると、ふとオランダでの出来事がよぎり、いつもそばにいてくれる身近な人たちに贈り物をしたい気持ちになりました。

今年も無事に誕生日を迎えられるのも、家族や友人のおかげ。

「お祝いしてもらう日」だと思っていた時には欲しいものが浮かばなかったのに、「感謝を伝える日」にしようと思った途端に、子どもの頃のワクワクが蘇ってきたから不思議です。

誕生日まであと少し。嬉しい悩みができました。

まず手始めに、オランダで作ったクッキーを娘たちに焼いてみようと思います。